しじみの健康効果

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しじみのアコルビン(ペプチド)効果

肝臓に良い食材として人気を博している「しじみ」
宴会前やお酒を飲んだ後に、ドリンクやサプリメントの摂取で辛いアルコールの症状を緩和してくれると期待されています。
しじみは昔から肝臓に良いと伝えられており、中国では薬膳料理の材料として利用されていたほどです。

そんなしじみの効果が、研究者によって科学的に証明される中、新たな物質が発見されています。
今回は、その物質である「アコルビン」に注目し、皆さんにしじみをご紹介させて頂きます。

アコルビン(Acorbin)

この物質を発見したのは日本人。
青森県立保険大学と青森県産技術センター、株式会社福島商店の研究チームです。

しじみから抽出された新たな成分「トリペプチドβAla-Orn-Orn」。
別名「アコルビン(Acorbin)」と呼ぶそうです。
科学・化学に詳しい人には理解できるのかも知れませんが、一般人には説明されてもよくわかりませんね。
何のことやらよく分かりませんが、しじみのペプチド抽出液と呼ばれる液体から取り出した、新規トリペプチドと呼ばれる物のひとつと発表されています。

研究チームは、アコルビンのアルコール性肝障害について調査し、研究結果を発表しています。

アルコール性肝障害にアコルビン

アルコール性肝障害とは、アルコールの過剰摂取で生じる障害です。
アルコールの過剰摂取で最初に生じるのは「アルコール性脂肪肝」、そこからさらにアルコールを摂取しつづけると、「アルコール性肝障害」に発展してし
まいます。

アルコール性障害には「肝性脳症」「肺炎」「急性腎不全」などの病気が含まれており、消化管出血などの合併症やエンドトキシン血症と呼ばれる血液に関
する症状を発症する場合もあります。

発見されたアコルビンは、これらの症状の予防と改善に効果を発揮してくれると期待されています。

ラットによる実験で有効な効果を確認

研究チームは、アコルビンのアルコール性感障害に及ぼす影響についてデータを発表しています。
アルコールを投与しない普通のラットと、アルコールを投与したラットを準備し、

A群 → 通常の状態のラット
B群 → アルコールを投与したラット
C群 → アルコール+しじみの抽出物を投与したラット
D群 → アルコール+アコルビンを投与したラット

の4つの状態(群れ)を作って比較したとの事。
その結果、C群とD群のラットは肝臓の肥大(脂肪肝)が抑えられており、アルコールによる肝臓への影響が抑制されていると考えられています。
C群とD群の比較については、C群に軍配があがる結果となったようです。
C群にはしじみの様々な栄養素が含まれており、その中にはアコルビンも含まれていますから当然と言えば当然です。
しかし、アコルビンだけを投与したD群も負けず劣らずのアルコール性肝障害に対する抑止効果を見せており、しじみのアコルビン効果が有効なものである
ことを裏付けています。

しじみで肝障害対策

いかがでしたでしょうか。
研究チームのテストによって、しじみとしじみに含まれるアコルビンが「アルコール性肝障害」の緩和と予防に効果を発揮してくれる可能性が示されていま
す。
しじみは昔から、肝臓を労る食材として伝えられていますが、先人たちの発見ははやり間違いではなかったと言うことですね。
飲酒の機会が増える現代社会のサラリーマンにとって、しじみは健康を維持するための福音となってくれるはずです。

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